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20079月30日 茶の湯の心、理想と現実

 先日始めて教室以外のお茶会に行ってきました。
 世田谷のいわゆる閑静な住宅街な場所にあるエラ〜い(たぶん)先生のお宅にお邪魔します。
 電車のつなぎも悪いし時間もなかったのでタクシーで向かいました。
 玄関前に到着した飯倉を出迎えてくれたのは和服をお召しになったとっても熟したお姉様方。別段飯倉を歓迎している訳ではありません、ちょうど自分たちが帰るタイミングにタクシーが来たから乗ろうとしていただけです。

 まずは門のところで履物を脱ぎます。受付を済ませて玄関に。番号札をもらって控え室に案内されます。
 ここにも和服の熟女なお姉様方が沢山です。由緒正しい(古い)お宅なので建物全体が小さく図体のでかい飯倉は縮尺的に不釣り合いです。幅が無いだけマシかと思いつつ勧められるままに座ります。
 何せ人数が多いので周りを熟女に取り囲まれます。前も横もそして背後からも。後ろの方は背を向けて座る状態でした。
 背中合わせの熟したお姉様が裾を直す手つきでしきりと飯倉の尻をなでます。オッサン飯倉もここではナウなヤングですのでセクハラの対象です。熟女チェンジで再びお尻タッチが続きます。
 番号札で呼ばれて茶室へ、広間で薄茶となるようです。当日どんなフローチャートになっているか分かっていない飯倉としては誘導されるまま&場慣れしていそうな熟女の行動を観察して同じように行動するしかありません。
 どうぞどうぞと勧められたところはすでに大人数。座れそうにない雰囲気の場所なんですが
「どうぞ!!」と言われるのでお姉様方の間に入り込みます。
 なんだか定員の200%と言った感じでブロイラーな気分です。
 亭主が出てきてよく見るいつも通りのお点前が始まったのですがお点前中に先生が掛け軸や香入れの説明をしてくれました。当然の事ながら初心者飯倉にはよく判りません。おそらく取り合わせによって面白い指向となっているんでしょうがベースになる知識が大幅にかけているのですからちょっと説明されただけで分かる訳もありません。どの道具もたぶん高価なんだろうな〜!?ってな感じです。
 さて、そうこうしているうちに亭主のお点前が終わってしまいます。一応茶会では名目としては亭主が客をもてなすという事になっているんですが目の前に居る亭主(若いお姉さん)とブロイラー状態で正座している客(ナウなヤング飯倉)との距離は月より遠いって感じがします。

 つぎは小間の茶室で濃茶をいただく事に。路地を通ってにじり口から入るってやつですな。
 去年まではシャラポアと同身長だった飯倉、始めてにじり口に挑戦です。

  せっ 狭い。

  60式装甲車もビックリな狭さに小銃やら背嚢が無くってよかったわいと我ながら的外れな感想(誰にも分からない)。入ってからもこれまた狭い。昔の日本人サイズなんだろうね〜。
 入った茶室は「ほほ〜、草(そう)の茶室ですな!」などと半端な知識で感想を抱く。飯倉青いぞ!
 当然口に出せるような雰囲気でもないので後で期を見てだれかに自慢話をしようと頭の中で考える。

  そして、再びブロイラー状態に・・・

  亭主登場で茶を立てて(練って)くれているところにおじいさん登場。たぶんこの人もエラい人なんだろう。客全員が正座している前で堂々とあぐらをかいて掛け軸やら花入れなどの説明に。聞かない訳にも行かないのでまた亭主との距離が開いてくのを感じつつおとなしくそれに従う。
 いつの間にやら主客前に出てきた茶碗。これまた高価らしいのだがパッと見はただの茶碗。千円と言われても百万円と言われても「はぁそうですか・・・」としか言い様がないです。

  飯倉は2番目の席に座っていたのですが前に出てきた茶碗がまた別の高価な茶碗だったらしく出してきたお姉さんがひたすら気をつけて扱ってくださいと連呼する。ただでさえ緊張している&ブロイラー状態なのに茶を楽しむどころではない。

  茶の味はどうだったかって?  覚えてません。

  お手前も終わってしまい茶室を拝見していっていいと言われたのでお姉様方に勧められて手前座(亭主がお茶を立てる場所)に座らせてもらう。

  あっ アッツー!

  暑いってココ。風炉があって炭で火をおこして釜に湯があるのだから当たり前と言えば当たり前なんだが。
 今まで練習用の電気ヒーターの風炉しか見た事が無かった飯倉としてはリアル炭の風炉は初お目見え。こいつは風炉全体が暑くなっていて寒い時期には良いだろうがそうでない場合には快適ともエコとも言えんな〜と思うのであった。これじゃ亭主つらいよ。真夏おの点前とかどうすんだろう???

 今は21世紀、昔からのやり方も良いだろうが今時のハイテクを使ってもっと別のやり方もあって良いのではないかと思った。温暖化で全体的に気温も上がっている事だし。つらいのをガマンするだけが道じゃないだろう。

  で、おしまい。結局何がなんだか分からないうちに全てが終わって亭主がどこの誰だったかも知らないし茶会の指向も分からないまま場を後にする。

  某筋の情報によると茶碗は本当に高価な品らしく道具屋さんから借りたものだろうという事だ。
 いくら偉い先生でも毎度の茶会に異なる高価な茶器を出す事はできる訳も無く、なじみの道具屋さんからレンタルするらしい。それで扱いに気をつけろと何度も注意したらしいのだが。なにも高価な道具を出すだけがもてなしではないと思うのだがこれって茶の世界の常識なんだろうか?
 それと客がひたすら多ければ盛況な茶会だったということになるのだろうか??もしかしてこれって招く側としては楽しいのかもしれない。これらすべて本とかで学んだ利休の教えとは真逆のような。

  お茶代(?)は一万五千円。茶と菓子の値段はたぶん千円くらいでしょうから一万四千円はお布施って事ですね。
 自転車でも軽量化のための軽量化とか理屈倒れのサプリメントとかブランド絶対主義なんてのがありますからねぇ。

 どこの世界でも金さえ払えば買える物に価値を見いだすって考えは有るようです。

写真と本文とは全く関係ありません。

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