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2003年2月5日ロボットの話

 私が子供だったころ(1970年頃)は21世紀になれば人間型ロボットが活躍しているような世界を想像していました。ところが実際に21世紀になってみると人間型ロボットができているどころか二足歩行もやっとこで、市販されたのはじたばた動く犬型ロボットだけ。物を認識する技術は未だに最先端技術と呼ばれている始末です。2001年宇宙の旅に出てきたHAL9000も当分出てきそうに無いですね。 
 一方で人間型ロボットができる前に人間がロボット化してしまいました。某ハンバーガーショップの「いらっしゃいませー」から始まって「御一緒にポテトもいかがですか〜?」で終わる一連の動きも、吉野屋で牛丼を盛っているお兄さんもただ黙々とマニュアル通りの単純作業をこなしていきます。まさにプログラムされたロボットです。

 ロボットになってしまうのは従業員(フリーター)側だけでは有りません。客の側もマニュアル通りに大人しく順番を待って決められたメニューだけを注文して決められた通りに出て行きます。このような場に自分が居合せると『ああ、オレって今、一連の作業の一単位として処理されているのネ。』トいう感じです。その時の私は何も人格を持った人間である必要は無く予定していたプログラム通りに事が進めば良いのだなと思ってしまうのです。

 近未来にはおそらく人間型ロボットは市販されて単純作業をこなすようになるでしょう。その時今まで単純作業をこなしていた人間はどのように扱われるかと言えば、ロボットのリース料と人間の時給とを測りにかけられる事になります。

 初めは高価な物だったロボットもコストダウンが進んでリース料も安くなるでしょうから人間の時給もどんどん安くなります。単純作業しかできない人間はロボットとの価格のたたきあいに巻き込まれる事になります。いわゆるフリーターにできる仕事はすべてこれに当るでしょう。車もやがてロボットが運転する事になります。

 そうなってから慌ててもすぐにはどうにもなりません。ではどのように準備をしておけば良いのかと言えば一人の人間として魅力的である事でしょう。これは学校の勉強を一生懸命にやっていても無駄です。学校の勉強はマニュアル化された仕事に適応する人間を作る仕組みですので学校での成績がいくら良くともロボット(もしくはコンピューター)の急速な高度化には追いつけません。

 では、魅力的になるにはどうしたら良いのでしょう?私が考えるに毎日自由に生きる事でしょう。好きな事を好きなだけやる。好き嫌いはロボットには判断できないでしょうからこれは人間の独壇場です。留意点は二つ。楽していい思いをしようとするとマニュアル化に取り込まれてしまいます。もう一つは世間体を気にするのもいけません。自分が本当に好きな事と世間での評価が一致するとはかぎらないからです。回りからあきれられようと好きなことをやりましょう。それで家族や友人から見放されたらそれまでの縁だったとあきらめましょう。本当のあなたをさらけ出して離れていくのだったら元から縁なんか無かったんですよ。
 確実な結果を追いかければ結局回りを見渡して小さくちぢこまっているしかなくなります。縮こまっている間にほらロボットみたいな人間に変わって本当のロボットがやってくる。

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