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2011年1月8日ニューヨークレポート 2010/12/28-2011/1/01/04
 年末年始は市場調査をかねてNYへ行ってきました。
 NYに行けば何かが確実に手に入る、もしくはすぐに得をするなどという事は一切無いのですがイヌも歩けばナントやら飯倉も地球の裏側までいけば何か在るだろうという事です。
 だいたい人間の判断ってのは自分個人の思い込みや業界内の常識で正誤を判断してしまいますのでうっかりすると井の中の蛙にあっさりなってしまいます、随時リセットというかオツムのOHが必要と考えています。その方法としての海外視察旅行は実に有益と考えています。
 今どきの20代とかは本で読んだりTVを見たりしただけで海外に行った気になってわざわざリアルにいく必要なしと考えているそうです。やった事もないのに分かっている気になっているのは飯倉の姪だけでは無さそうで笑っちまいます。

 もろ正月に行きましたので飛行機代が高い!安いところを探したらデルタだったのですが・・・ボロい、飛行機がボロい。翼の蝶番のところがサビていて壊れそう。室内灯がつかない、イヤホン端子からの出力も切り替えられない。 まあ、あまり気にせずいこう 着いてくれさえすればいいやと考える事にする。
 それにしても長時間のブロイラー状態はけっこう拷問に近いものがあります。
 成田で十数年ぶりにサイスポを買う、読むところがあまりないのね。

 途中よったデトロイト空港でコーヒーを買う。飯倉の前のお客さんがコーヒーとショーケース内のパンを注文、パンを取る際に店員のおばちゃんがパンをボテッと落とす→気にせず袋に突っ込む→客に渡す→何事も無く飯倉の番になる。
 さっそく異国の洗礼を受けてしまった、 このおばちゃんの飯倉に対する第一声は

 What!?


 雪のNYに到着、トイレを借りる 汚い。便器にアメリカンスタンダードとある、ああ そういう事か!


吹きっさらしのタクシー乗り場で一時間待たされる、気温氷点下。

一時間待ちの犯人はこいつ、タクシーの運転手さんと口喧嘩ばかりで本来やるべき仕事をしない手配係。コレならいないほうがマシだ


雪に埋もれている自転車多数。ニューヨーカーに取って自転車は突っ掛けみたいな物なのか。


車も突っかけ?


ニューヨーカー的には普通の駐輪法

 泊まったホテルにはラジエーターが、日本ではなじみが薄いだろうがNYではポピュラーな暖房法。
 ちなみに自衛隊の官舎はどこもコレだった、駐屯地にボイラー室があって一カ所で全館へ蒸気を送っている。三島由紀夫が自害した市ヶ谷駐屯地一号館は夜間はほぼ無人になるので夕方地下にあるバルブを閉め、早朝開けにいかなくてはいけない。当番になるとフラッシュライトの明かりだけで真っ暗な地下室に一人でバルブを開けにいくことになる。昔は幽霊が出るともっぱらの噂だったが今でも出るのだろうか?
 話を戻すとこのラジエーター、日本のそれとは違って死ぬほどパワフルかつ制御不能(バルブが壊れている?)だ。外は激寒、室内はシャツ一枚でオッケーな感じで実にアメリカンハイカロリーだ。

 キッチン付きの部屋を借りたのだがオーブンの中はこの有様、他の食器、コーヒーメーカーなども不衛生でガシガシ洗ってからじゃないと使えない。もちろんこのオーブンを掃除するなんてまっぴらごめんなので使わない。部屋に案内してくれたお兄さんはあれこれ最低限の説明だけしてチップゲットでバイバイする。上の階からは子供が走り回る音が激うるさい。静かにするように頼んでもOK-OK-と言うばかりで何も事は改善しない。

気にするな、死ぬわけでもない。

空母イントレピッドに行ってきたですよ、 え? 自転車の話しろって、 まあ落ちついで 大丈夫だから。
イントルーダーの羽の折り畳み部分、自転車の折り畳み部分もこんなふうにコストがかけられれば面白いかもね。


摩天楼と空母と軍用機 たまらんな、


ブリッジにも入れるのです、とりあえず舵を取ってみた後にミサイルもぶっ放しました!脳内で、


コンコルドを下から見るとこんななのね、

グッゲンハイム美術館へ、フランク・ロイド・ライト設計のこの美術館は建物が紹介される事は多々あっても収蔵品が紹介されているのを見かけた事がなかったので???と思っていたのだ。 で、どうだったかと言うと少なくても飯倉の趣味には合わない品々が収蔵されていることが解りました。

さて、肝心要な自転車に関するレポートです。っと言っても飯倉のは視点が商売として物事見てますので人によってはがっかりかも知れませんね。
iPhonのマップでバイク、リペア、ショップで検索するとこんな感じで出てきました。青い○が泊まっているホテルなんで近くにショップが集中しているのが分かります。

さっそくGO!なのです。

 最初に行ったショップは残念ながらクローズ、ショップ前に来ていた人物がこのショップのオーナーに組んでもらったというバイクを見せてくれた。NYで見かける典型的なバイクだ。
 基本汚い、トップチューブにチェーンをかけるためかカバー類がかかっている場合が多い。これはピストだがクロスの方が絶対数は多いようだ。
 スタンド無し、タイヤはやや太めでマンハッタン島内の道路は石畳などもあって細いタイヤでは走りにくいからだろう。
 ショップの感じはサイメン以上に狭い、家賃が高いんだからしょうがないよね。

 今回9件ほど回ったショップの中では最もいじりをしていそうなお店、ハドソン川沿いにあってたぶん夕日が奇麗に見えるお店。工具は基本パーク、修理ブースの広さも一台だったら十分な広さを取っている。今回どこのお店に行ってもカンパのパーツは一切なかった。スモールパーツをおいている店も皆無。シマノ一色で寂しい限りだ。
 NYは冬が激寒なので冬期バイク預かりサービスをやっている店が多い。地価が高くてよほどの高給取りでもない限り住宅事情は芳しくないという事だ。
 おいているバイクは東京から比べれば低価格な物ばかりでロードのパーツで言えばSORAまで、105などは皆無。デュラ?なんですかそれ ってな感じだ。

偶然通りがかった閉店直後らしきバイクショップ。後でネットで検索したら全く情報が出てこないので支店の一つを整理したのではなく組織その物が無くなったと思われる。地下もありそうだからたぶんこれで家賃100万円くらいだろうか、その他人件費など考えれば毎月200万円くらいの利益が上がらないとやっていけないだろう。家賃が高い所ではそれなりのビジネスモデルを構築しないとね、サイメンはヘンテコな利益体質になっているがNYでバイクショップを営むならどんなスタイルが良いのだろうな?しばらく住まないと分からないでしょうね。

セントラルパークにて、たぶんレンタルのタンデム+揃いのファッションで雪のNYを楽しむカップル。
  いやぁ素敵な絵ですなぁ〜 絵だけ見ると・・・

 実はこの二人、写真を撮ったこの時大げんか中でした。道を間違えたのか馬グソが跳ねて服に付いたのか二人で怒鳴り合い、早口で何を言ってるかは分かりませんでした。
 で、セントラルパークなのですが新宿中央公園とは比べ物にならないくらい大きくジョギングコース、バイクコースとかあれこれレーンがありまして快適そうです。そうですってのは結局皆さんいい加減に走っていてどれがどのレーンでどっち方向に走ればいいのか飯倉には良く判らんでした。まあどうでも良いですね。馬車も走っているんでマジ馬グソはあっちこっちおっこってます。臭いです。
 サイメンのある新宿も近くに東京乗馬クラブがありますので馬グソの匂いはおなじみです。


イヌのフンを放置すると100ドルの罰金のようですがイヌの散歩をしている人は皆さん手ぶらです。あっちこっち落とし物があるので気をつけて歩かないといけないんですがこれでもパリよりかはよほどマシなんだそうです。


自転車専用道らしき場所を横一列で歩くおばちゃん軍団、後ろから来たバイクの兄ちゃんが声をかけたところ口角波動砲で撃退していました。どこの国でもおばちゃんは自分が絶対、絶対、絶対正しいと思っているのです。


石畳以外にも排水溝の網とか粗くてロードバイクで走るには危険がいっぱいのマンハッタン島。きっと皆さんセントラルパークか郊外を走るんだろうね。

これもよくある防犯法。


自転車用信号と自転車専用レーン。参考にはなりますが日本でこれが採用される事は金輪際ありませんね。


MoMAで飯倉のと同じやかん発見


寒いから手のカバーを自作する、バイクといい感じでマッチ!


原付もこの通り、市販品は一度も見かけず


閉店したバイクショップをまた発見と思ったら前でと同じ名前だ、

 NYの交通機関と言えば地下鉄でしょう。で、地下鉄での一こま。
 駅に着いて乗り込んできた体重200kgくらいありそうな黒人がいきなり演説を始めた。こんな感じ

 オレッチはよぉ、今までまじめにがんばってきたんだけどあれこれあって今は貧乏なんだよぉ〜
 でもよぉオレッチこれからもがんばっからよぉ〜将来的にはアメリカの明日を支えられるとか思っているんだよぉ〜
 で、とりあえず今金ねえからよぉ〜みんな金くれよぉ〜 頼むよぉ〜 

 アメリカの物乞いはポジティブで積極的だが説得力はない。


せっかくNYに行ったのでキャリーブラッドショーのお家(ロケ地)にも行ってきたのですよ・・まあ落ち着いて、


クリスマスも終わったのでツリーを捨てる。そのまんま捨てるのがNY流らしい、


帰国後スーツケースはこの通り、JALやANAを使い慣れているとムカっ!とかイラっ!とかする。客の目の前で放るように荷物を扱うのだから見えないところでは・・・

 ニューヨーカーは車とかバイクに所有する事の喜びとかって価値観は無さそうですね、車もバイクも猛烈に汚い。ついでに街全体が汚い。常時掃除して奇麗な状態を維持するという概念は無さそうです。
 バイクショップで売られている新車は当然奇麗ですが中古車を見るとあまり掃除しないまま売ってます。飯倉が買ったらまずはOHしてからじゃないと乗りたくないですね ってか買いたくないし。基本NYはお金持ちにだけ快適なところ。金がない人がここにいる理由はとりあえず仕事があるから、食ってはいけるからって事になりそうです。ただし未来に希望はないという条件付きですが。
 田舎に行けば暮らせるわけでもないでしょうからなんとかここで生きていこうって事でしょう。だから仕事ぶりはクビにならない程度の最低限の事しかしません。亊あるごとにイッツノットマイジョブ!なわけでチップが出そうなシーンのみ愛想笑いという事になります。
 これが良いか悪いかは微妙なところで日本のマックジョブな皆さんの過剰なサービス精神はありがたくもあり低賃金労働者の増加を増やしている一因のような気もします。喜ぶのは株主と経営者だけ、自己満足を悪用されているパターンですな。安けりゃ安いだけの物という開き直りの方がグローバルスタンダードと言えるでしょうね。
 今回NYで得たものは具体的なモノはこれと言ってないのですが摩天楼を眺めながら歩いていると自然と胸を張って上を向いて歩こうという感じになってきたですよ いい感じですよ。
 で、2011年の年の初めに飯倉が思った事というか今後のサイメンの方針ですが

安売りNG、安く売るなら安くても利益が出てなおかつ超低コストで数がさばける事

今後も物売りはやらない

グローバルな視点をより重視

市場の変化に上手く乗る

情報の出し渋りはしない

 こんな感じですね、基本今までと大きくは変わらないですがNYに行って確信が強まった、骨格が強化されたって感じです。やっぱり自分で動かないとダメでパソコンやケイタイにすがるようではいけません。
 現地に行けばお金も時間もかかるしトラブルに見舞われる可能性もあります。それでも行き続ける、何かを感じ続ける事が肝要だとお思います。
 日々忙しかったり生活費を稼ぐのだけで手一杯だとこんな事もやっていられません。所定の時間内に一定以上のお金を稼ぎ、日々の出費は超低コストでも快適にすごせるような仕組みづくりが肝心です。

 がんばりゃ良いってもんじゃないです。

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